ほとり日記

2017年1月からの日記

社会人の洋裁

七時前に一度目がさめる。また寝て、目がさめて、を何度か繰り返し、十時半ころ布団から出る。すぐに頭痛がやってきた。背中も痛い。耳もよくない。

日記を読んでいた人の訃報に触れる。末期のがんが見つかってからの日記の、クールな筆致にひかれて読んでいたのだった。多くはない日記を読み返す。

朝食兼昼食を食べに、夫と近所まで出かける。そば屋でもりそばを頼んだ。耳の薬を飲む。

洋裁がやりたいので一人で家に帰る。夫は近くのカフェに行った。

帰宅して、昨日水通しして干しておいた生地をとりこみ、アイロンで地直しをする。高校、大学時代にも時々服を作ったけど、水通しも地直しもしたことなかったな。

地直しの済んだ生地に型紙をあてて写し、ぬいしろをとっていく。生地と型紙は三種類ずつあるので、写す作業をまとめて済ませることにした。二種類目の生地に間違った型紙を写して切り離しつつあることに気がつき、猛烈にあわてる。本に書かれた裁断図とは異なる配置にすることでことなきをえたが、あわててもいいことがないので、コーヒーで一服する。

作業再開。三種類の生地に必要なパーツをすべて写しとり、裁断作業にうつる。楽しい。バイアステープ作るなんて、約二十年ぶりじゃないだろうか。

気づいたら九時を過ぎていた。正午の時報を聞いたあとに作業を始めたから、最初の休憩をはさんで九時間近く続けていたことになる。そういえばおなかがすいている。あるもので夕飯を済ませて、ふたたび作業に戻った。

明日以降、ミシンかけがしやすいように、仮留め、折り目のアイロンがけ、接着芯などの準備作業をすべて済ませる。

約二十年ぶりにも関わらず、高校、大学時代よりも、作業が格段にスムーズできれいだ。段取り、片付け、社会人になってから身についたことがこんなところで活きるのかと驚く。ミシンかけを中心作業とするならば、そのための準備作業を面倒と思わない感覚が、知らないうちに身についていた。

洋裁の作業をやっていたら、朝のひどい頭痛も、背中の痛みも、耳の不調もすっかり消えていた。こういう作業をやっていると、元気になるとでもいえばいいのか、手を動かすことが「回復」や「治癒」の手助けをしている気がしてくる。この冬、編み物、繕い物、手芸、いろいろな手作業をしてきたのは、その効果を無意識のうちに理解して欲していたような気がする。