ほとり日記

2017年1月からの日記

この人たちのことを知っている

朝一で出かけて映画『万引き家族』を観る。

作品が始まって、(思っていたのと違うな)という感覚を持つ。観る前に触れる情報が他の作品よりも多くて、無意識のうちにイメージを持っていたのだな。今となっては、どんなイメージを持っていたのか思い出せないけれど。

どの俳優も目を引く役柄として映った。実在する人みたい。安藤サクラはせりふだけじゃなく、身体そのものから役柄が染み出すようだった。役柄が腹に落ちてる、とでも言えばいいのか。

描かれている世界・人間たちの既視感がすごい。この人たちのことを知っている、この人たちの話を聞いたことがあるような気がしてならない。フィクションじゃなくて、ドキュメンタリーを観ているみたいな感覚。わかりやすい救いが用意されていないところも。

映画監督としてこういう人たちを描こうとする誠実さ、この丁寧さで描き出そうとした気持ちの強さへの信頼を覚えた。

作品で描かれたような、見えづらい人たちのことをわざわざ考えなくても過ごせる日常を送る多くの人たちは、この作品を観て何を思うのだろう。話をしてみたい。

映画を観終わって、近くでランチ。体調とか、もろもろ整った余裕のあるときに行った方がいい店だった。

午後から半日仕事。あまり遅くならずに終わったので、夫と待ち合わせてフードコートで夕食を済ませる。

地元の喫茶店で本を読んで帰る。訳あって読んでみてほしいと言われて、午後から読み始めた『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』を読み終わる。軽い文体で率直でおもしろかった。気にはなっていたけど、勧められなければ読まなかった気がする。

帰宅して、是枝監督が出演したラジオ番組をタイムフリーで聴く。評論家による生放送でのインタビュー。聞き手である評論家の発することばが監督の内側をひきだしたな、と感じる場面が何回かあった。リスナーの質問も、これはちゃんと答えたくなるだろうなというものも多く、ラジオはリスナーも作っているのだとつくづく感じる。

 

朝/アップルパイ

昼/パン、サラダ、スープ

おやつ/紅茶、シフォンケーキ

夕/きつねうどん